詰め込むではなく「育てる」
アップルの創業者の話―動物の移動能力をランキングにした時、人間はかなり下の方に位置している。ちなみに一位はコンドルらしい。ただそこで自転車に乗った人間をランキングに入れるとコンドルさえも軽く凌ぐ移動能力になる。彼はコンピューターを「精神に対する自転車」と銘打ってキャンペーンを始めたらしい、、、。知的でわかりやすい比喩だと思った。
彼のスピーチの中で「amplify」という単語が出てくる。「増幅させる」という意味だ。自転車が人間の移動力を、コンピューターが人間の精神を増幅させるのと同じように、我々「塾の先生」も生徒の学力ややる気を増幅させる存在でありたい。
自転車にせよ、コンピューターにせよ、それは道具であり、それを使う人間によって、成果は変わる。競輪の選手のような脚力があれば、スピードも距離も最大化できる。理系の学校で最新で専門的な知識を身に付ければコンピューターで様々なことができるだろう。
では、塾の先生は何を増幅させるのか、、、。それは子供たちが何かをする時に、考える力を養うことだと思っている。AIを使うにしても効率的なプロンプトを思いついたり、何をコンピューターにさせるのかをまず考えなくてはコンピューターはうまく仕事をしてくれない。それを鍛えるのも先生の仕事だと思っている。
自転車もコンピューターも塾も生徒たちの力を「増幅」させる装置であることは間違いないが、それを使う人間の力もまた鍛え上げなくては、本当の意味で増幅したことにはならないと思う。
塾を表す英単語は、cram schoolという言葉があるが私はこの英単語が表すような塾を作る気がない。cramは「押し込む」とか「詰め込む」という意味だ。自分の塾を英語で説明する時にこの単語だけは死ぬまで使うことはない。
「考える」力を養い、勉強や受験を通じて子供たちの思考力を増幅させる場として、この塾を運営していきたいと心から思っている。
